システム屋の日記

システム屋サラリーマンの日記。それ以上でもそれ以下でもない

腹が立ったので3ヵ月のタスクを全社に公開した。

僕の勤めている会社は、中小の商社だ。ほぼ全員が営業、営業事務をしている。社内のシステムを管理は僕の部署4人で行っている。僕がその部署の頭なのだが、営業の人たちは、僕が何をしているかが分からず、ブラックボックスだと言うので、ここ3ヶ月の僕のタスクを全社に公開した。僕の仕事量は営業、営業事務には想像もできないくらい多い。システム屋として、それなりのスキルを持っている自負がある。

システム開発会社に僕の仕事を全部任せたら、1ヶ月で30人日(1人日は8時間、システム屋の人工計算の単位)120万円くらいの仕事量をこなしている。現在、新しいシステムを導入するための要件定義がやっと終わり、詳細設計に入ったところだ。要件定義を一人で行っていたので、営業、営業事務の人からの要望の聞き取り、現在使用しているシステムの改善点なども調べていた。さらにテスト環境(クラウドサーバー)の構築、本番環境の構築を行っていた。一人で2ヶ月で行う仕事量ではない(笑)

そして、納期は5ヶ月後。僕の見積もりでは、詳細設計以降、リリースまでは30人月くらいのプロジェクト。一人では到底無理なので外注のシステム屋に手伝ってもらっている。外注のシステム屋の詳細設計を手伝いながら、プロジェクトメンバーが立ち上がるのを待っている状態。もちろん、弊社のシステムを理解をしていない外注にシステムの説明も僕の役目だ。教えながら、僕と外注SEの二人でDB設計、UI設計、機能詳細を決めている。結構、いっぱいいっぱいのスケジュールだと思う。

システム屋は暇に見えるらしい

弊社は営業が多い中小の商社だ。パソコンに向かっていると暇だと思うようで、僕がいつも暇そうだと思っているらしい。システム屋の場合、パソコンに向かっているときは忙しいときだ。でも、営業からするとパソコンに向かっているときは暇なとき。大きな意識にギャップがある。分かってくれている人は、忙しそうなのを理解してくれているが、上からすると暇だと認識をしていたようだ。

なので、余計な仕事を振ってくる。年賀状の送付リスト(知らんがなっ)に始まり、年賀状のデザイン(これだけで3人日は必要だろう?)とか、お年賀の粗品の手配(総務の仕事だろっ)まで、とりあえず暇そうに見える僕に仕事が回ってくる。営業が多く、事務所で仕事をしている僕にどんどん仕事が回ってくる。

ただ僕は面倒くさいので、バンバン片付けていく。効率化を求めているので、どうにかこなす。変な話、考えないといけないことは通勤の電車の中で、スマホにメモを取り、仕事をしている。残業はしたくないので通勤時間の有効利用だ。その分、会社では年賀状のデザイン(僕の仕事じゃない)などに時間が裂ける。本来は、僕の通勤時間は、本を読んだり、インプットする時間だ。それを犠牲にして仕事をしている。

さらに弊社で現在、動いているシステムは古く(2007年導入)業務手順に合っていない。そして良く止まる。なので、予定外に苦情を聞いたり、プログラムの修正が発生する。結構、いっぱいいっぱいである。これ以上、暇だと思われるのも悔しいので、直近、3ヶ月の仕事を全てリストアップして全社に公開した。訳が分からないシステム屋の用語(Webサーバー構築、リポジトリ作成など)もあるだろうが、僕のTODOを全て公開した。僕の場合、どうにか定時内に帰りたいのでTODOに必要工数まで記入している。例えば、クラウドサーバー検討・契約(6時間:検討4時間、資料作成1.5時間、契約0.5時間)などなど事細かく記入していた。実働時間は控えていないが、予定に関しては、優先順位を含めてTODOリストを作っていた。

それを全て晒した。そこに飛び込みの作業もあるんだぞとアピールした。今動いているシステムの改修は、一覧にしているので、いつ何を直してたかを全て把握している。それも晒した。

おそらく誰にも出来ない

僕はマルチタスクで動ける。と言うか、ひとつの作業に集中できないと言った方が良いかもしれない。なので3分の空き時間もTODOから勧められるものを少しでも消化していく。はっきり言って「営業の忙しい」と僕の忙しいは雲泥の差がある。僕のタスク一覧をシステム屋が見たら、一人でこなす量ではないと思うくらいの仕事量。一人でこなしていると言ったら、誰も信じないと思う。僕もやりたくないもん。月100万円もらってもやりたくない(笑)ただ、僕は早く片付けて違うことをしたいから、急いでやっているだけで(プログラミング工程になれば外注に任せられ、負荷がガクンと減るはず)普通なら絶対にやらない。

僕のタスクを公開したら、みんなが一気に黙ってしまった(笑)訳が分からなくても、TODOリストを見たら人間の作業量じゃないと言うのを理解したらしい。そして、ある営業からは「お願いだから、タスクを公開しないでくれ」と耳元で囁かれた。その営業は僕のタスクをあるシステム屋に見せたら、3人月/月の仕事量だと言われたそうだ。

営業は仕事をすれば、目に見えてプラスの評価(売上)がもらえる。成果が分かりやすい。ただ社内システム屋は金を使うばかりで売上はない。後方支援部隊なので、あまり評価されない。システム屋は直接、評価をするのは難しいと思う。システムが導入され、動くまでは成果が見えにくい。そして、僕はシステム屋として、マイルストーンまでは、成果が見えないのが当たり前だと思っている。嫌がらせのように毎週、TODO一覧を送りつけようと思ったが、やめておくことにした。