システム屋の日記

システム屋サラリーマンの日記。それ以上でもそれ以下でもない

システム屋に対するイメージを払拭する

システム屋は便利屋ではない。最近、急速にスマホが普及している。今までガラケーだった年配の人もスマホへ移行してきた。スマホでも分からないことがあるとシステム屋に聞いてくる。システムエンジニアプログラマーだからってスマホに詳しいと思っている人が多い。ぶっちゃけた話、システム屋でも、一般の人でも知っている知識は同じ。

これはパソコンだって一緒。システム屋だからパソコンに詳しいとかはない。パソコンの調子が悪いとき、システム屋だからとか言う理由で頼られても困る。おそらく、SEやプログラマーを職種にしている人の多くが同じ悩みを持っていると思う。

システム屋は仕事だけでなく、プライベートでパソコンやスマホの相談を受けることが多い。コンピュータのことなら、何でも知っていると思われている節がある。もしそうなら、この辺にはいない、シリコンバレー辺りで新しい技術を開発している。

システム屋のイメージ

世間の人たちは、SEやプログラマーなどのシステム屋を一括りとして見ている。システム屋のイメージはコンピュータに詳しい人たち。このイメージは半分正解で半分間違いだ。正確には『システム屋の中にはコンピュータに詳しい人もいる』であって、システム屋だからコンピュータに詳しい訳ではない。

一概には言えないけど、僕の場合はiPhone以外のスマホは良く知らないし、パソコンもスペックやよく使うソフト、例えばExcelやWordは知っているけど、他のソフトなんて知らない。僕が知っている知識は使ったことがあるから知っている知識だ。一般の人と変わらない。

「それでもプロか?」と思うかも知れないが、そんなもんだ。それでも食っていける。と言うか、その知識でご飯を食べている訳ではない。システム屋として食っていく知識は、もっとマニアック。システム屋にとって、スマホやパソコンは道具であり、それ以上でも以下でもない。システムをどうやって動かすか(設計)とか動くように作る(プログラミング)の知識でご飯を食べている。

システム屋と家電屋

ちょっと分かりやすく解説してみる。

システム屋にとってパソコンやスマホは、料理人の包丁、大工のカンナ、野球選手のグローブやバットと一緒。こだわる人はこだわる。でも、包丁の知識がある人の料理に価値があるか? 包丁に詳しいのは刃物を売っている金物屋であって料理人ではない。パソコンに詳しいのはパソコンを売っている電気屋であってシステム屋ではない。

もちろん、料理人は毎日のように包丁を使っているので一般人よりは包丁の知識があると思う。システム屋も毎日パソコンを触っているので一般人よりはパソコンの知識がある。でも、使っているパソコンによってインストールされているソフト、アプリケーションが違う。システム屋はパソコンどう言うよりは、そのソフト、アプリケーションが道具。パソコンは職人さんの道具入れ、工具箱と同じ。

ここが一般の人とシステム屋で話が合わないギャップだと思う。一般人はパソコンが道具だと思っている。でも、システム屋の道具はパソコンにインストールされているアプリケーション。アプリケーションが動く環境がパソコンの中にあるからパソコンを使っているだけ、プログラミングが出来る環境があれば、パソコンなんて要らない。

パソコン、スマホで困ったことがあった場合、システム屋に聞いても解決できないかも知れない。それは聞く相手が違うから。解決できたら儲けだと思って欲しい。パソコンやスマホで困ったときに聞く相手は家電屋。

包丁が切れなくなったら聞く相手は金物屋、料理人ではない。

さらに細分化

さらに言うとシステム屋は役割によってやっていることが違う。分業制が進んでいる業界。よく聞くシステム屋としての肩書のSEとプログラマーは、全然違うことをやっている。プログラマーも何のプログラミングを行っているかで使っているプログラミング言語も違う。

何度も料理人の話をして申し訳ないが、プログラマーを料理人に例えてみる。プログラマーという括りは料理人と言っているのと同じくらい大きな括り。料理人にはフランス料理を提供するシェフ、その中でも魚料理をする人、肉料理を作る人、デザートを作る人と別れる。その他にも中華料理人、寿司職人、ラーメン屋、ピザ職人など作る料理で細分化される。

「職人は?」と聞かれれば「料理人です」と答えると思う。聞く人間に料理の知識があるので「何料理を作っているのですか?」と深く突っ込む。そうすると「フランス料理で主にデザートを作っています」となり「おお、パティシエですね」となる。

システム屋の場合

「職業は?」

プログラマーです」

「凄いですね」で終わってしまう。聞いた人の中で勝手にAIもパソコンもスマホも詳しい人だと変換してしまう。システムに詳しい人であれば、「何系のプログラミング?」とか「プログラミング言語は?」なんて深く突っ込んで理解をしようとする。そこまで聞くとホームページは、あまり得意ではないなとか理解できるのにだ。

システム屋を理解して欲しい

何が言いたいかと言うとシステム、コンピュータを理解していない人が多いから、システム屋は誤解される。これだけIT技術が発展しているのに一般人、特に年配の人はシステム、コンピュータを理解しようとしていない。

パソコンが詳しくないシステム屋もいるし、スマホを使えないシステム屋もいる。何でもシステム屋に聞けば分かると思わないで欲しい。ぶっちゃけた話、そんなに詳しい訳ではない。もし、この話を理解して貰えるならシステム屋にもっと優しく接して欲しい。