システム屋の日記

システム屋サラリーマンの日記。それ以上でもそれ以下でもない

仕事に関する考え方。仕事は一人で行うものではない。

僕の仕事ぶりは、見る人によって大きく評価が変わる。これは自己分析をしているので、既知の事実だ。小さくても早く結果が欲しい人からするとマイナス評価。反対に大きな結果を求める人が評価をすると絶大な評価を受ける。

他社の人からの評価は高いが、自社の経営陣からすると、とても評価が低い。ただ、自社内でも困っている人からは、良い評価を貰える。経営陣からすると何故、僕の評価を高いのかが見えない。サラリーマンとしては致命的だ。

サラリーマンとして一番効率的なのは、経営陣、特にトップから高い評価をもらうこと。でも、僕は性格上、上に嫌われても困っている人を放っておけない。そして、後々、僕が行っていることは必ず会社にプラスになると言う確信もある。なので、仕事のやり方を変えるつもりはない。

これはシステム屋として約20年の経験を積んで分かったこと。目先のことを解決するのではなく、最終形を描き、その最終形に持っていくためにどうすれば良いかを考え、行動をする方が効率良く改善ができるからだ。

本来は、経営陣と同じ最終形を描くことがサラリーマンとして必要なことだと思う。そのために密にコミュニケーションを取る必要があると思う。そこには僕の落ち度があると思う。

僕はしっかりと準備をしてから行動をしたい。周りから見るとアクロバティックな行動で結果を出しているように見えるようだが、アクロバティックな行動の裏にはしっかりとした裏付けがある。その理由を言語化できないのは僕のスキルが足りないからだ。

一気に進むプロジェクト

僕のプロジェクトは立ち上げからしばらく進捗がないことが多い。何故かと言うと手を動かす前にプロジェクトメンバーですり合わせをしたり、色々と課題になりそうなことに対して、対応方法を考えてからプロジェクトを動かすからだ。

一気に駆け抜けるために準備を怠らない。例えば3ヶ月のスケジュールだとしたら、1ヶ月は進捗がないことだってある。ヒヤリングをしたり、調査をしたりする。その間は何も動いていないように見える。そして、その場合、報告することもほとんどない。

細かく報告をしても、分からないであろうことが多く、説明をして理解をしてもらうための労力を考えたら、費用対効果はほとんどない。なので「順調です」とか「ボチボチ進んでいます」など抽象的な進捗しか表面上でない。

でも、一緒に仕事をしているプロジェクトメンバーは、理解をしているので一気に進む理由が見えている。なので、一緒に仕事をしたことがある人は僕の評価は高い。経営陣との評価にギャップが生まれる。

そして、その準備期間が過ぎるとアクロバティックに見えるくらい一気にプロジェクトが進む。ウサギとカメではないけど、コツコツと進めているプロジェクトと比べると一気に加速する。絶対に納期に間に合わないと思われていても、気付いたら納期前にプロジェクトを完遂していることがある。

準備に時間をかける理由

僕は仕事以外では考える前に行動をすることが多い。行動をしながら修正を行う。本当に無鉄砲に見えると思う。ただ仕事では慎重に準備を行う。その理由は、一人ではないからだ。複数で仕事を行う場合、気心が知れたメンバー以外では、無鉄砲に仕事を進めるのはリスクが大き過ぎる。

仕事を行う場合は、みんなで足並みを揃えた方が失敗が少ない。そのために失敗しそうなリスクを出来るだけ洗い出し、リスクを管理するようにしている。例えば、新人に何かをお願いする場合、誰がフォローをするかをしっかりと決めておく。フォローする人のタスクは少し軽めにしておくなど対応ができる。

これが無鉄砲に突き進むと新人のフォローをしながら自分のタスクをこなすことになるとそこにムリが発生する。ムリが発生すると、どうしても仕事にムラが出てきてしまう。ムラがあると後もどりなどが発生し、ムダな作業が発生する。

趣味なら、ムダも楽しみのひとつだと思うので受け入れる。嫌いな仕事だからムダを極力省きたい。

僕はシステム屋だ。システムを構築するときに一番のムダは仕様変更だと思っている。仕様変更があるとあちこちに手を入れて修正をしなくてはいけない。最初からわかってれば、簡単なプログラミングで済むのに仕様変更になるとムダに手間と時間がかかる。なので、最初からどうすれば良いのかをしっかりと考える必要がある。

経営者の考え

経営者はおそらく、プログラミング的な考えはしていない。何をすれば、どうなるかを考えるより、経験と知識で瞬時に判断をしている。しかし、複数人数でプロジェクトを進める場合、仕事の基準、優先順位、手順を決めて同じ方向をみる必要がある。

僕も若かりし頃、無鉄砲にプロジェクトを進めたこともあった。そうすると脱落する人も出てくるし、結局、最終的にムダな作業が増えてしまう。できる人たち、気心が知れたメンバーだと無鉄砲に進めても、それなりに役割を理解してうまくいってしまう。でも、そこにひとりでもついて来れない人がいるとプロジェクトは破滅する。

特に中小企業の経営者は、勢いがあるため、イケイケどんどんで進めたい。進めてほしいと思っているような気がする。ただ、そうすると会社について来れない人がどうしても出てきてしまう。それは女子社員だったり、若手社員だったりする。

ついて来れない人は辞めても構わないなんて思っているかも知れないけど、できる人だけが残ってもその後が続かない。残る人たちはずっと忙しく仕事をしなければいけなくなる。

仕事を通して教育

ヒトを育てるのには時間がかかる。僕はプロジェクトを通して、一緒にプロジェクトをしたメンバーが独り立ちできるように考えている。そうすれば、僕がラクできるようになる。なので、プロジェクトのはじめに準備をする。準備をすることでリスクを洗い出す。

僕は変な話、僕のスキルをコピーしてくれる人を増やしたい。そして、その本人がグレードアップをして自分のスキルにしてもらいたい。そうすることで僕がいなくなっても仕事が回るようになる。

本来、経営者もそうしないと会社が存続しなくなってしまう。最近は人材不足で倒産する時代だ。僕が偉そうに言うのも何だけど、経営者も人材を育てるためにどうするかを考える必要があると思う。

特に中小企業の経営者は、経験と知識、鋭い勘、強い運を持っている人が多い。運とか勘はなかなか引き継げない。なので後継者問題は深刻だと思う。